8月16日(日) 曇りときどき雨  景洪  景咏飯店・双人房

 かなり揺れたし窮屈だから、あんまり眠れなかった。それでも少しはウトウトして、目が覚めてみると、朝焼けがとってもキレイだった。
 朝イチに到着した町は普アール(「さんずい」に「耳」ね)。あのプアール茶の産地だ。次に止まった思茅の町で乗客の半分くらいが下車したから、空いた隣のベッドに理恵ちゃんが移って広くなったので、もう一眠りする。
 でも気付いた。ぐねぐね山道でこの横揺れでは、広々ベッドだとカーブのたんびに体が滑ってしまうこと。お陰で、柵に腕を突っ張っていないといけなくて、結局おちおちと寝ていられる状態ではなかった。
 途中、バスは国境の税関みたいな感じのトコで停まった。他の車も何台か停まっている。横には税関ならぬ公安があって、バスの中にも公安員が入ってきた。乗客の身分証明書をチェックしているらしく、あたしもちょっとビクビクしながらパスポートを見せる。バスから降りて手続きみたいなことしにいっている人もいる。同じ国内なのに、西双版納自治区に入るには、チェックが必要なのか……? 国境に近いからかな?
 暫くして、バスは無事に出発。景色が変わってきた。茶畑や田んぼ、とうもろこし畑に混じって、バナナやヤシ、シュロ、ブーゲンビリアが加わってくる。南国に来たんだなーと思う反面、曇っているせいか熱帯というほど暑くはない。
 やがて山道の眼下に町が見えてきた。景洪だ。町の端を流れる大きな川は、メコン川だな。
 昆明のバスの時刻表では所要18時間って書いてたのに、結局最初の情報どおり24時間かかって到着。ベッドの下に押し込まれていたはずのバックパックは、度重なる激しいカーブのせいで、通路に出てきてしまっていて、昨日なんかその上に土足を置いている人もいたから……予想どおり砂まみれ。頑張ってはたいてもあんまり取れなくて、そのまま背負って下車。
 すると、乗務員のお兄さんが、「どこに泊まるの?」と聞いてきた。あたしは行き方を教わるだけのつもりで『歩き方』の地図を見せて指差したのに、なんとタクシーを拾って連れていってくれて(運賃も払ってくれた)、宿泊手続きも手伝ってくれた。その後、宿の前で一緒に記念撮影したから、日本に帰ったらお礼に送ろうと思って住所を尋ねたら、「くれなくていいよ」って言って教えてくれなかった。
 部屋で休憩後、昆明に戻る飛行機(今度は飛行機にすることにした。時間ないし)、の切符手配のため、CITS(中国国際旅行社)を探す。『歩き方』の地図だと宿の近くにあるはずなのに、ない。そこで、直接民航のオフィスに行ってみた。申し込み用紙をもらって記入して、窓口の順番を待つ。と、そのとき、ふと気付いた。今、飛行機の切符を買えるほど、お金ないんだった。仕方なく明日出直すことにして、野象谷への現地ツアーを探しに、もう一軒あるはずのCITSへ向かった。
 版納賓館の前を通りがかったとき、門の中を覗くとCITSの看板が見えたから、フロントで場所を聞いて広い敷地内を歩く。と、とても辺鄙なトコに新たな看板を発見。でも、本当にここなのかと疑いたくなるほど、ボロくて暗い。そーっと中を覗いてみたらお姉さんが一人いて、訊いてみると本当にCITSだった。
 まず、ついでだから飛行機の切符も手配してもらえるか尋ねる。手数料50元でできるようだ。このくらいなら払ってラクしようと思って、頼むことにする。お姉さんはとても愛想が良くて、CITSのクセに中国語しか喋れなかったけど、感じ良かった。今はお金の持ち合わせがないから明日両替して持ってくる、と言うと、手数料も取らずに承知してくれた。でも残念なことに、ここには野象谷のツアーはなかった。明日夜7時にまた来ることを約束して、名前を教えあって帰った。
 用事が済んだので、やっと夕食。今日はバスの中でココナッツサブレを二枚食べたきりだったから、お腹すいて、もうヨロヨロ、クラクラ。探し回るのもしんどいから、宿の隣にある食堂に入った。ここにはメニューがなくて、棚に並んでる食材を選んで調理方法を指定するという方式。作ってくれた料理はどれもおいしくて、ここは大当たりだと喜んだ。安かったし。
 食べたから元気が出て、市場へ足を運ぶ。そこでパイナップルを買って、食べながら戻る。とってもよく熟れてて、一口齧るごとに汁がポトポト落ちてタイヘン。その後別の市場へも寄って、4本10元のバーゲンになっているミュージックテープを買って帰った。
 さて、町の様子。
 だいたい中国の他の田舎町と同じ感じ。違うところは、やっぱり熱帯らしいヤシの街路樹。とっても背が高く、葉っぱも広がってて、それで道路が日陰になる。見た目もキレイ。あと、バスで町に入るときに渡ったメコン川は赤土の泥水みたいな川だったけど、これがメコンの上流なんだなと思うと、何となく感動した。
 心配なのはマラリア。虫除けして行くの忘れたから、CITSで二箇所蚊に刺されてしまった。まあ、そのくらい大丈夫だろうけど、『歩き方』でビビらせてあったから、ちょっと不安になったりもする。今夜からは蚊取り線香も焚いておかなくちゃ。


景洪の町

景洪の町2

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