1月29日(日) 晴れ 上海 青年会賓館 (春節の元旦「初一」の日) 春節初一の日だ。めちゃくちゃ遅くまでは爆竹や花火は鳴らしてなかったみたいで、一応寝られてたみたい。今朝も8時に起きるようにしてたけど、どうせ食堂が開いてないかもしれないと思うと、なんとなーく寝過ごした。9時くらいになって起きて、一応ホテルの周りを歩いてみた。昨夜の爆竹や花火の掃除をしたらしく、道には水が撒かれていて、カスは少ししか残ってない。一応営業してるお店もある。でも、なんとなくコンビニでカステラを買って、昨日の点心屋さんでお餅も買って、ホテルの部屋に戻って食べた。連れは、カステラの代わりにインスタントラーメンだ。 食後、浦東地区へ抜ける観光トンネルに乗りに外灘に行く。途中、イキナリ爆竹に道を阻まれたりもした。こわこわ。外灘は、一昨日とはぜんぜん違って、バカ混み。行商人も多い。サンザシ飴とかハミ瓜とかスナックとか。東方明珠を背景に記念写真を撮る人もいっぱい。日本で見てた週間天気予報では今日の最高気温は18度くらいで、さすがに暑くなって、途中で中の服を一枚脱いだ。天気はいいみたいなんだけど、なんか景色が霞んでる。もしかして、爆竹と花火の煙の影響……? 観光トンネルの乗り場や南京路の方へ渡る地下道に下りる階段もバカ混み。和平飯店で恒例のトイレに行ってから、観光トンネルのチケットを買いに行った。いろいろな組み合わせの切符が割安で売られている。あたしたちは、東方明珠の入場料と片道のトンネル運賃が組み合わされたヤツを買った。早速乗り込む。 遊園地とかのアトラクションで乗るみたいな小さな車両に乗って、真っ暗なトンネルを進む。わー、きれい〜^^ 一応少しだけ椅子はあるけれど、前のガラス窓に張り付いていないと、イミがない。トンネル一面に施されたイルミネーションを堪能するには、そこがいちばん。なんか結構仕掛けとかあって、純粋に楽しかった。 5分くらいでトンネルを抜け終えて下車すると、お土産屋さんが並んでいた。サイトで読んで知ってた、自分とそっくり顔のフィギュアを作ってくれるお店には、小泉総理のヤツも見本に飾られている。ホントにそっくりだ。すごいな。 その向こうにあった笹の葉か竹の皮かの細工物のお店で、やっと弟へのお土産が決まった。龍のヤツ。値段の一覧表が出てたからダメかなと思ったけど、一応値切ってみたら、ちゃんとまけてくれた。ずっと弟のお土産だけが決まらなかったから、ほっとした。 その辺りのお店をぐるっと回ってると水墨画を実演販売しているのも見つけた。今は金魚の絵を描いている。筆を置いて別の筆をじっくり選んでるなーと思ってたら、やっと選んだ筆で書いたのは尾びれのほんの一部だけ。たったあの一筆分だけのために、あんなにじっくり筆を選んでたなんて……。プロはすごいこだわりがあるんだなー。 地上に出ると、ドドーンと東方明珠電視塔が聳えていた。いつも対岸から眺めるだけだったけど、近くに来るとなかなかの迫力だ。敷地内に入ると、当たり前だけどここも春節の飾り付けがいっぱい。イベントもあるのか舞台もできていて、その後ろの広い階段部分には、2008年北京オリンピックのキャラクターの飾りも立っていた。そこで記念撮影する人がいっぱい。あたしたちも、撮った。 塔の中では、エレベーターに乗る前にセーフティチェックがあった。それを通って、エレベーターで263mの展望階まで上る。眺めは抜群。ちょっと暑かったけど、ゆっくり眺めながら回る。何回も上海に来たけど、こうして上から眺めるのは初めて。いつも歩いていた町並みをつくづく眺めるのも、新しい浦東地区を眺めるのも、いい感じ。下の階にはガラスが嵌まっていない、網だけのところもあって、風が気持ちよかった。 一階に下りると、ぐるりと世界の名所の大きな写真が壁に並んでいた。富士山もある。なぜか、これらの前で記念撮影する人たちがいっぱい。行ったつもり? んー、でも、なんだかなぁ。 この階ではアイスを食べて休憩して、お土産屋さんを見た。パンダの小さいバッグがすごく可愛くて、買ってしまう。塔の形のビニールの膨らませる子供のおもちゃ置物(?)も面白くて買いたくなったけど、なんとなくやめてしまった。 外に出ると、さっきの舞台でショーをやっていた。お面を一瞬で次々と変えるヤツだ。人だかりで見えにくいから、周りの人のマネをしてベンチの上に立って見ていたら、係員に注意されてしまった。 次は世紀公園に行く。バスを探して乗り込む。このバスの運ちゃんの運転が荒い。アトラクションに乗ってるみたいだ。着いたときには、連れが「頭がくらくらする」とか言って、帰りにもバスに乗るのはイヤがったくらい。 着いてみると、広場には凧を揚げている人がたくさん。なんか、広々としていて、ゴタゴタした上海の街の中ばかり歩いてきた身には、ほーっとした気分にさせてくれる。公園に向かって歩いていくと、中国の国旗が両端にズズズーッと並んだ道になった。一台の自転車にシシカバブ売りの1セットを備え付けたのが走っていったりする。凧を売っている人もいる。その道をずっと歩いていくと、公園の入り口に来た。この辺りには、トウモロコシや焼き芋、シシカバブなどの行商露店がいっぱいあった。前から連れが言ってたけど、このトウモロコシ、水飴か何かを塗ってあるのか、ヘンにヌラヌラしてる。そうなのかもしれない。「甜粘玉米」とか書いてある。もし以前のままの味ならば、このトウモロコシ自体はぜんぜん甘くないから何か甘いものを塗って甘くしてるのかもしれない、という連れの予想は当たってるのかも。 もうあまり時間はないけれど、せっかく来たし公園内に入ってみることにする。入ってすぐに、広い池がある。そのほとりで、ぼーっと過ごす。近くの一家が、記念写真を何枚も撮っている。女の子はなぜか、いつも舌をベロンって出してポーズをとっている……。 地下鉄でホテルに戻る。そして、少し休憩してから、今回の旅のラストを飾る、雑技を見に出かけた。行きがけにもう一度土家焼餅を食べようと思ったけど、混んでる。これを待って食べ終えてからでは間に合わなくなるかもしれないと思って、諦めた。1号線の地下鉄に乗り込んで、上海馬戯城駅へ。地上に出てみると、目の前にすぐ、大きなドーム。ダフ屋さんがウロついていて、声をかけてくる。 ドームの入り口に来ても、まだ閉まってた。でも、周りには、時間を潰せそうなものは何もない。同じ敷地内のレストランとJJクラブしか、周りには何もなくて、寂しい所。こんな大きなイベント会場の周りなんだから何かいろいろあるかと思ってたけど、本当に何もない。何か腹ごしらえでもできると良かったんだけど……。一つだけある小さい売店には、飲み物とポップコーンしかないし。そのポップコーンが20元もするし。地下鉄の構内に何かないか一応探しに戻ってみたけど、やっぱり何もない。諦めてドームに戻ってみると、ドアが開いていた。 入場する。中の売店にも、たいした食べ物はない。もう席に着くことにして、チケットを見せる。案内された席は、かなり良かった。元々いちばん高い正面中央エリアを取ってて最前列なのは分かってたけど、番号的にその中の端。それを気にしてたけど、ぜんぜん真正面と変わらない感じだ。 開演。演出がすごく凝っていて、過去に一回だけ見に行った雑技とは、ぜんぜん違う感じ。伝統芸能と現代的なショー要素がうまく合わさっていて、個々の技を見せるだけではないキレイに一つのまとまったショーになっている。技はとにかくどれも超人的なのは、言うまでもないよね。ウワサのバイクのやつも、すごい迫力。前にテレビで見たことがあった、布を腕とかに巻きつけるだけで宙を舞うヤツは、すごくキレイな感じ。それ以外も、どれも素晴らしいの一言だ。途中で気付いたんだけど、BGMは両端の上で生演奏してたし、最後に分かったけど歌もナマだった。それもすごいよ。 もう一つ、この雑技での貴重体験。あたしたちの席は一番高い貴賓席。休憩時間に、何とVIPルームが用意されていて、そこにフリードリンクに数種類のお菓子が用意されていた! なんか、とっても大金持ちな気分だ^^ いつも貧乏旅行だったけど、たまにはこんな体験もいいもんだぁ。 終演後は、連れがグッズ売店でバイクのやつのマグカップを買って、ホテルに戻った。戻りがけに土家焼餅を買おうとしたけれど、もう売り切れだった。残念。 ここまで楽しくやってきたのに、最後の最後で大喧嘩した。晩御飯の話から、こじれた。かなり悲しかった……。 |