8月12日(水) 晴れ  上海⇒昆明  79次・硬臥

 朝6時半起き。同室の人はまだみんな寝てるので、そーっと荷造りをして、7時半頃宿を出発。駅に着いて入り口に行って、げっ……と思った。危険物とか可燃物なんかの車内持ち込み禁止を呼びかける掲示板なんだけど、エグいの。車内火災の写真が数枚。それもカラー。そこには黒焦げ死体やら、更に体の一部がぶっ飛んでる死体やらが、顔も何も隠さずに写ってる……って、顔なんて黒焦げだから判別できないんだけど……エグすぎる……。でもまあ、これだけモロに見せられたら、怖さがよく分かって、みんな気をつけるかもしれないな。
 エスカレーターで二階に上がって、候車室へ。よかった、まだすいてる。席を確保して、理恵ちゃんと交代で売店を見にいくことにする。あたしが待っている間、後ろの椅子の小さな女の子が話しかけてきた。ちっちゃい子独特のじゃれるようなイタズラをして、あたしと遊んでいる。なんか可愛い。そのうち理恵ちゃんが戻ってきて、今度はあたしが売店を見にいく。ここで、ようやくパイナップルの瓶詰めを発見。これと豆粥を買って席に戻った。
 乗車時間がきてホームに下りてみると、なんといつもと違う赤白の列車。そして、乗り込んでみて驚いた。まるで軟臥みたい! それほどキレイだったのだ。床に絨毯、ベッドの壁は白くって、窓際の小さいテーブルには白いテーブルクロス。トイレも洗面所も軟臥並み。これが確かに硬臥だという証拠は、ベッドが三段で、部屋になってないこと。そのくらい。
 おまけに、時間が経つうちに分かったんだけど、床がぜんぜん汚れない。いつもなら瞬く間に、果物の皮とかヒマワリやカボチャの種の殻とかが散乱して、列車員さんが何度掃除しても、すぐまた汚くなるのに。たまにほんの少し散らかったゴミも、列車員のお兄さんがマメに掃除するから、すぐになくなる。列車の継ぎ目には黒い大きなゴミ袋が用意されていて、お弁当の空箱とかカップ麺のカップとか、みんなちゃんと、そこに捨てにいっている。窓が開かないから外に捨てようもないんだろうけど、でも、ホントにこれには驚いた。
 夜、上のベッドのお兄さんとお姉さんと一緒に、トランプで遊ぶ。例によって大富豪。お兄さんたちは、すごく強い。かなりの回数やったんだけど、一回しか勝てなかった。でも、とっても盛り上がったし、楽しかった。
 後、列車員のお兄さんが喋りにきた。車両の意見簿に何か書いてと言われたから、苦心して列車員のお兄さんへの褒め言葉とか感想を書く。といっても、そんなに難しい中国語は書けないから、すっごく簡単なことを三言くらい書いただけなんだけど。
 列車員のお兄さんとは消灯時間まで喋ってた。ときどき別の列車員のおばさんとかが来て、お兄さんを仕事に追い立ててたけど、済ませるとすぐに戻ってきて。それと、この列車員のお兄さんはとても歌好き。日本のからアメリカのから、果てはクラシックまで、何でも歌いまくっていた。


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